トヨタ自動車が5日発表した2010年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比15.5%増の9兆6784億円、営業損益は3231億円の黒字(前年同期は1368億円の赤字)、最終(当期)損益は2891億円の黒字(同559億円の赤字)だった。
リーマン・ショック後の世界的な新車販売不振で大幅赤字に陥った前年同期とは一転、国内外の販売回復を受けて、業績を急改善させた。都内で記者会見した小沢哲副社長は「1ドル=90円を割る円高でも3000億円の営業利益を確保できたのは、これまで進めてきた固定費や原価低減の効果が出てきたためだ」と語った。
ダイハツ工業と日野自動車を含む連結販売台数は、前年同期を58万5000台上回る371万5000台。地域別では、日本が108万5000台(18万2000台増)、北米が104万1000台(13万7000台増)、アジアが57万5000台(15万3000台増)とそれぞれ順調に伸びた一方、欧州は36万8000台(6万7000台減)にとどまった。アジアではタイやインドネシアが好調だった。
2011年3月期の連結販売台数見通しは、8月に公表した従来予想に3万台上乗せし、741万台とした。通期の業績予想は売上高を19兆円(従来予想19兆5000億円)に下方修正する一方、営業利益を3800億円(同3300億円)に上方修正した。通期の想定為替レートは1ドル=85円(同1ドル=90円)に変更した。