今月17日 韓国・済州島へのクルージングツアーに参加していた中国人44名が失踪した事件で、中国総領事館は21日、身柄を拘束された11名は20日午後に上海に送還され、 残る33名の行方は依然として不明のままだ。そして、事件にかかわったとされる2名の「蛇頭」メンバーを逮捕したと発表した。
この事件は、済州島クルージングを終えて上海に帰還した際、ツアーに参加していた中国人観光客44名が行方不明になったというもの。その後、韓国の警察がそのうち男9名、女2名の計11名を発見、身柄を確保した。
警察の調べによると、脱走した44名は全員不法就労目的で 済州島に入国し、「蛇頭」の2名は事前に済州島に潜伏していたと見られる。
済州島で正規にビザを取得して就労している中国人は主に漁業を営んでおり、月収は約6000元程度という。給料が中国内地よりも高く、ビザ取得が難しいことから、不法就労が後を絶たないようだ。今回の事件を受け、中国の旅行代理店では「韓国が中国人に向けたビザの発給条件緩和を取り消すのではないか」と案じている。