政府は24日、社会で漢字を使う際の目安となる「常用漢字表」(1945字)に「俺(おれ)」など196字を追加し5字を削除した改定常用漢字表(2136字)を閣議決定した。告示日は30日で、漢字表の見直しは29年ぶりとなる。
今回の改定では、パソコンや携帯電話で「打つ」ことを前提に字数が大幅に増えた。「鬱(うつ)」や語彙(ごい)の「彙」のような画数が多い字も追加され、「すべてを手書きできる必要はない」との見解が初めて示された。
30日以降に作成される公文書は、改定表に基づいて記される。また法務省によると、新たに常用漢字となった「憬(けい)」「喩(ゆ)」などを子どもの名前に付けることができる。文部科学省も同日付で学習指導要領を一部改定。実際の指導が始まるのは2012年度からで、中学で読み、高校で主な字の書きを教えることになる。