8月21日、フジテレビ前で「韓流ゴリ押し」が発生するほど、日本国内で影響力を持つようになった「韓流」ブーム。中国共産党機関紙・人民日報は24日、日韓間の「韓流」問題を取り上げ、「寛容、吸収こそが文化発展の動力」とする評論を発表した。
「韓流」ブームは韓国政府の「文化立国」戦略によるもので、商業利益ばかりではなく、自国文化の普及につながった、と解説するとともに、日本の「日流」もかつて韓国で流行したことを紹介。毎日のように流れる日本の映像作品は多くのファンを獲得した一方、韓国国内では不満や抗議の声があがった。しかし、単なる排斥ではなく、日本の文化産業についての研究や学習も強化していった。その結果、数年後に日本作品がかつての輝きを失うとともに、韓国ドラマが爆発的人気を呼ぶことになった、と説明した。
して、日本と韓国には共通点があると指摘した。いずれも歴史的に外来文化の吸収し、ローカライズする能力に長けている点、「本国らしさ」やそこから生み出された文化産業を熱烈に信奉し、保護を呼びかける点だという。
本国文化の保護は必要ではあるものの、最良の保護法は感情的な拒絶ではなく、本国文化をベースにしたイノベーションを進めることであると論じた。グローバルな視点を持って、開放的かつ寛容な心で養分を吸い取ることで、前進する力を得る必要があるのではないか、と論じた。そして、フジテレビの事件は島国である日本の自我意識が感情的な行動として現れた結果であり、「その効果についてはさらなる観察が必要だ」とした。