青瓦台(大統領府)は1日、韓国側が北朝鮮に3回にわたる首脳会談と金銭提供を提案したとの北朝鮮国防委員会の主張を受け、戸惑いを隠せずにいる。
北朝鮮の一方的な主張をまったく予想できていないようで、青瓦台の外交安保当局者らは全員携帯電話の電源を切っており、別の参謀らも具体的な反応を示さずにいる。
外交慣例を無視した北朝鮮の無責任な暴露攻勢に、一様にあきれているようだ。こうした雰囲気を反映するかのように、青瓦台は北朝鮮の主張に終始「無対応」で一貫した。
青瓦台はこの日午後、大統領室長主宰で緊急対策会議を行い、長時間にわたり対応策を議論したが、別途の立場を発表することはなかった。代わりに統一部が論評を通じ、「いちいち対応する必要を感じない」と強い遺憾を表明しただけだ。
青瓦台がこのように沈黙を守っているのは、北朝鮮の主張に対応する場合、逆に北朝鮮の戦術意図に巻き込まれる可能性があると判断したためとみられる。
情報当局によると、韓国政府が南北首脳会談の開催を頼みながら金銭提供を提案したとする北朝鮮の主張は事実ではなく、5月9日に青瓦台秘書室の金泰孝(キム・テヒョ)対外戦略秘書官と接触したとの主張も事実と異なるという。また、韓国が北朝鮮に頼んでまで、首脳会談を行う必要はないと強調した。