女性や子どもに対する暴力をなくそうと、夫や恋人から暴力を受けた経験がある女性や支援者たちが7日、東京都内をパレードし、「暴力のない社会をつくろう」と訴えた。
このパレードは、夫婦間などでの暴力「ドメスティックバイオレンス」や児童虐待の問題に取り組んでいる団体などが呼びかけて行われたもので、夫や恋人から暴力を受けた経験がある女性や支援者など200人余りが参加した。参加者は、運動のシンボルカラーの紫色の服を着て、東京・港区の表参道などおよそ2キロを30分余りかけてパレードし、「暴力は愛じゃない」、「暴力のない社会をつくろう」などと訴えた。去年、全国の警察に寄せられた夫婦間の暴力の届け出や相談は、あわせて2万8000件余りと、過去最多。
内閣府の調査によると、夫から暴力を受けた女性の半数以上が誰にも相談できずにいるということだ。パレードの実行委員長の松元千枝さんは「被害者は、独りで閉じこもってしまうが、独りじゃないということを知ってほしい。暴力の被害は身近に起きている問題なので、もっと社会全体で考えてほしい」と語った。