韓国人宣教師が中国で不審死、「北朝鮮による毒物テロ」の可能性
米国の自由アジア放送(RFA)は10日、中国と北朝鮮の国境付近で8月に韓国人宣教師(46)が死亡した事件について、北朝鮮による毒物テロの可能性があると伝えた。複数の韓国メディアが報じた。
報道によると、8月21日午後7時ごろ、中国遼寧省丹東の市内のデパート前でタクシーを待っていた韓国人宣教師が突然倒れ、病院に搬送されたが死亡した。宣教師は倒れた際、口から泡を吹いていたとされる。
病院側は毒物中毒の可能性を指摘したが、中国の公安当局は「毒物は検出されなかった」として自殺として処理。火葬後、遺骨を韓国へ移送した。
韓国メディアは、8月22日にも中国延辺朝鮮族自治州で活動していた韓国人の人権運動家が暴漢に襲われ、重症を負う事件が発生しているとし、両事件の関連性に注目を示している。
韓国反人道犯罪調査委員会は、宣教師の死に北朝鮮が関与した疑いがあると主張。ド・ヒユン代表は、「宣教師や人権活動家たちが自殺するだけの理由はない」とし、北朝鮮に向けに活動をする宣教師らを狙った北朝鮮によるテロの可能性があると指摘した。
同委員会は、北朝鮮に対しテロを糾弾するほか、韓国や中国の政府に事件の原因究明を求める方針という。