中国・広州で開催される第16回アジア競技大会で24年ぶりの金メダルを狙うサッカー韓国代表が、8日午後5時(韓国時間)から北朝鮮と1次リーグ初戦を戦う。大会に出場する韓国選手団のうち最初の試合ともなるだけに、勝敗が選手の士気にも影響しそうだ。
韓国は、所属するASモナコに大会出場を反対されていたFWの朴主永(パク・チュヨン)が紆余(うよ)曲折の末に参加できることになったが、8日午後に広州入りするため北朝鮮戦には出場できない。一方、北朝鮮は先のワールドカップ(W杯)に出場した選手が10人含まれており、事実上、今大会の最強チームと評価されている。
洪明甫(ホン・ミョンボ)監督は7日の練習後、「韓国チームはベスト11がない。スタメンで出場する選手がいるだけ」だと述べ、当日のコンディションや戦術などに合わせて先発を決めると説明した。
だが、4日に日本・沖縄で行った現地プロチームとの強化試合、7日の最後のトレーニングなどを考慮すると、初戦先発メンバーの輪郭が見えてくる。
4日のFC琉球との試合には、FWに池東ウォン(チ・ドンウォン、全南)と朴喜成(パク・ヒソン、高麗大)が出場し、金甫ギョン(キム・ボギョン、大分)、チョ永哲(チョ・ヨンチョル、新潟)、具滋哲(ク・ジャチョル、済州)、金正友(キム・ジョンウ、光州)がMFに置かれた。DFには尹錫栄(ユン・ソクウォン、全南)、金英権(キム・ヨングォン、FC東京)、金周栄(キム・ジュヨン、慶南)、申光勲(シン・グァンフン、浦項)、GKは李範永(イ・ボムヨン、釜山)が先発出場した。
このうち、試合中に左ひざ関節を打撲した申光勲の回復度合いにより、呉宰碩(オ・ジェソク、水原)らがスタメン出場する可能性もある。申は完治までには3~7日のリハビリが必要と診断されており、出場の可能性は半々だ。
朴主永の空白は、19歳と最年少の池東ウォンが埋めると期待される。池は4日の試合で2ゴールを決めるゴール感覚をみせた。
一方、北朝鮮代表は、W杯メンバー10人を入れ磐石の戦力を備えていると評価される。中東の強豪・サウジアラビアが出場せず、ほかの中東チームもガルフ・クラブ・チャンピオンズカップに備え精鋭メンバーが出場しないと伝えられた。日本もオーバーエージ枠を使わず21歳以下(U21)で代表を構成していることから、北朝鮮を優勝候補に挙げても支障はないほどだ。
洪明甫監督は、北朝鮮は良い選手が多い強豪だとしながらも、「8日の結果は始まりのホイッスルが鳴った後に分かるだろう。良い試合で終えられるよう努力したい」と決意を示した。