羽田空港の新国際線ターミナルと4本目のD滑走路が21日、開業した。24時間の国際空港に生まれ変わった羽田は欧米・アジア17都市(11カ国・地域)への運航が来年2月までに順次始まる。羽田は、東京都心から近いことに加え、国内線で約50都市と連結する利点を生かし、24時間運営の国際拠点空港(ハブ空港)として新たな一歩を踏み出した。
新ターミナルは、予定している航空会社の定期便がすべて就航すれば、旅客機で1日50便程度が発着し、年間約700万人の利用客が見込まれる。昼間に飛ぶのはソウル(金浦)、香港、北京など5都市向けのみで、欧米やシンガポール、タイ向けなどは深夜・早朝時間帯(午後11時~午前6時)の運航となる。
今回の羽田空港の国際化は“国内線は羽田、国際線は成田”という、これまでの枠を取り払った。
その背景にはここ数年、人や物が韓国のインチョン空港などに流れ、日本の空港の国際競争力が低下しているという、危機感である。羽田の国際化により、インチョンに流れていたお客や物流を取り戻し、アジアのハブ空港としての地位を確立していきたい。