出光興産(東京都千代田区)はこのほど、100%の有機EL材料製造子会社を韓国に設立すると発表した。
新会社名は、出光電子材料韓国。資本金は300億ウォン(約21億円)を予定。出光は、2007年に御前崎市(静岡県)に自社製造工場を完工させ、有機EL材料の開発から製造、販売を一貫して行える体制を構築した。しかし今後、ディスプレーや照明用など関連市場がさらに拡大すると見込み、製造能力の増強や拠点の複数化などによる供給体制の強化が必要だと判断した。
現在、製造工場の建設用地選定を進めており、来年度中の完工を目指す。工場の敷地面積や年産規模、売り上げ目標は未定。
同社関係者はNNAの取材に対し、「販売窓口は日本に変わりないが、より顧客に近いところで生産することで、顧客のニーズに対応しながら迅速な供給を目指したい」と話した。
将来的には、韓国国内以外にも、日本や台湾、欧州などへの供給機能を強化していく予定だ。