ことし1月の大地震で深刻な被害を受けたカリブ海の島国、ハイチでは、ハリケーンによる洪水などでこれまでに少なくとも3人が死亡し、国連は詳しい被害の状況について調査している。
アメリカの国立ハリケーンセンターによると、カリブ海で発生した熱帯低気圧「トーマス」は再び勢いを強めてハリケーンとなり、5日、ハイチとキューバの間の海域を通過した。
この影響で、ハイチでは沿岸部を中心に洪水などが起き、このうち1月の大地震で大きな被害を受けた町、レオガンでは、川が氾濫して仮設のテントなどが浸水し、現地の防災当局によると、これまでに3人が死亡したという。
国連は、ハリケーンの接近を前に、低い土地にある仮設テントで暮らす人々を教会などに避難させているが、各地に散らばる避難民キャンプなどでは、どのような被害が出ているのか、全体像はわかっておらず、国連が情報の収集に当たっている。また、首都ポルトープランスを拠点に国連のPKO=平和維持活動に参加する日本の自衛隊によると、宿営地の周辺は雨が降り続いているものの、施設には被害はなかったということで、今後、国連の要請があれば、ハリケーン被災地での復旧活動に参加するということだ。