携帯電話各社が8日発表した10月の契約数によると、新規契約から解約を差し引いた純増数で、ソフトバンク子会社のソフトバンクモバイルが7カ月連続で首位を維持した。
米アップルの「iPhone(アイフォーン)4」が引き続き好調だった。ソフトバンクで10月の電話番号持ち運び制度(MNP)の利用は過去最大となった。
ソフトバンクの10月の純増数は32万4200件。アイフォーン4のほか、「iPad」の3Gモデルも契約数を押し上げた。
2位は、イー・アクセスグループのイー・モバイルで6万0800件の純増だった。主要製品のモバイル無線LANルーター「ポケットWi―Fi(ワイファイ)」では、一部でアイフォーンやアイパッドのユーザーを取り込んだ。
3位はKDDIで5万8400件の純増で、グループと位置付ける「UQコミュニケーションズ(東京都港区)」の高速無線「WiMAX(ワイマックス)」の純増数は3万6200件だった。4位はNTTドコモで5万7700件の純増にとどまった。
KDDIとNTTドコモとも、秋冬シーズンの新製品発表を前に例年10月は契約数が減少する傾向にあるという。特に、ドコモは、韓国サムスン電子<005930.KS>製の「ギャラクシーS」の発売が10月28日だったことで、月中に買い控えが起きたと分析している。
MNP利用による10月の状況は、転入超はソフトバンクのみ。8万8000件のプラスで、同社として過去最大だった。アイフォーンへの乗り換えでMNPを利用する契約が多いという。ソフトバンクのMNPのプラスは今年4月から7カ月連続。
一方で、残る3社は10月には転出超。NTTドコモが5万2500件、KDDIが3万4800件、イー・モバイルが900件のマイナスだった。特に、ドコモは08年2月からMNPのマイナスが続いている。