「第5回ポプラ社小説大賞」で大賞を受賞した俳優・水嶋ヒロ(26)の「KAGEROU」(著者名は本名の齋藤智裕)が15日に発売された。
ネット書店大手のアマゾンジャパンで先月15日の予約受付開始日に、いきなり和書総合ランキングの3位に登場。今月14日時点で1位に順位を上げている。
文芸書では10万部売れれば大ヒットといわれる中、ポプラ社には日本全国の書店から40万部を超える事前注文が殺到した。出版不況に苦しむ書店は年末商戦の目玉にと、もくろむが、過剰発注で大量の売れ残りを抱えることを懸念する声も出ている。
「KAGEROU」は借金を抱えデパートの屋上で身を投げようとする男が、突然現れた黒服の男に引き留められ、ある契約を交わす―というストーリー。
水嶋は受賞後、発売に向けて編集者と約1か月間、仕上げを行い、見本が届いた際には抱いて寝たという。水嶋は15日発売の雑誌「SWITCH」2011年1月号のインタビューで「日本一の映画、世界に通用する映画を作りたいという思いで書いた作品」と映画化を熱望していることを明かした。自身では監督する意思はないが「自分が心から信頼できる方の手にこの作品を委ねたい」と話している。
関係者によると、水嶋さんはすでに次回作の執筆に入っているという。処女作は話題が手伝ったということもあるだけに、2作目は真価が問われることになる。
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