北朝鮮が金剛山地区にある韓国側の資産処分を表明し、同地区から韓国人人員の退去を求めたことを受け、金剛山観光事業を担当する現代峨山らの社員ら16人は23日、同地区から退去した。
同地区で施設の管理などに当たっていた16人は、午前11時半ごろ軍事境界線(MDL)を越えて韓国入り。16人のうち14人は韓国国民で、残り2人は中国籍の朝鮮族だという。これで金剛山地区の韓国国民はすべて退去した。
金剛山地区から退去する現代峨山関係者ら=23日、高城(聯合ニュース)
社員とともに退去した現代峨山のイ・ヒョンギュン金剛山事業所総所長は、今回の退去について「残念だ」とし、「一日も早く観光事業が再開され、社員らが職場に戻れることを望む」と述べた。ホテルや発電機などの施設には、基本的な保安措置を施して来たという。
北朝鮮は22日、金剛山国際観光特区指導局報道官の談話として、金剛山地区にある韓国企業の全資産に対し法的処分を断行すると表明。同地区にいる人員に対しては72時間以内の退去を求めた。