県警国際捜査課や中署などは31日、テープ状の偽造指紋「指紋テープ」を使って羽田空港の審査をすり抜けて不法入国したとして、韓国籍の名古屋市東区泉、スナック店員、鄭善美容疑者(36)を出入国管理法違反の疑いで逮捕したと発表した。指紋テープを悪用した不正入国の摘発は東海3県で初という。
容疑は09年7月に不法入国し、今年8月まで不法に在留したとされる。中署の調べでは、鄭容疑者は08年12月、不法残留のため強制退去処分を受けて一度帰国。だが指紋テープを両手の人さし指に張り、他人名義の旅券で再入国し、名古屋市中区のスナックで働いていた。「指紋テープは韓国でブローカーから買った。金を稼ぐため日本へ来たかった」と話しているという。